2013年8月24日土曜日

〇松浦半島・平戸島へ(五)。「オランダ埠頭・商館倉庫」

〇オランダ埠頭と商館倉庫は平戸港の入口にある。先に日本との取引を開始していた南蛮人(スペイン・ポルトガル人)は長崎を中心に貿易根拠地を措いていたが、後発組の紅毛人(オランダ・イギリス人)は先ず平戸島に根拠を設けた。南蛮船と紅毛船は海上で鉢合わせれば激しく戦い、勝者が敗者の荷を奪う関係だった。南蛮貿易はカトリック・キリスト教の布教と抱き合わせで進出することを戦略としていたが、紅毛人の貿易は商・教分離だった。ほどなくカトリックキリスト教の浸透性・支配性を警戒し嫌悪した秀吉によってキリスト教布教は禁止され・それに伴い南蛮貿易は後退を余儀なくされ、瞬く間に紅毛人が南蛮人を日本貿易の場から駆逐する。それに伴い・オランダ人も貿易の根拠地を平戸から長崎に移す。平戸に根拠地を措いたのは二年足らずだったろう。



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