2012年3月14日水曜日

〇湖北の観音巡り――その四「赤後寺(しゃくごじ)」の重文・聖観音像&千手観音像

国道8号線・JR線を越えて湖岸の方に渡ると「赤後寺」がある。↓ご覧の通り鳥居を潜った奥に在る。神仏習合の強い名残。石段を登った境内に鐘楼があり、観音堂がある。
観音堂の傍に並んで日吉神社本殿がある。右端の庇は拝殿。
↓左端から鐘楼、赤後寺・観音堂、日吉神社拝殿の順に並んでいる。赤後寺も無住で、石段下の受付に連絡先の表示が出ている。またも携帯の不携帯に泣くことになるかとうんざりすると、ここはご親切に連絡専用の携帯電話を置いて呉れている。試してみると「上の堂内に居ますから上がって来て下さい」とのこと。喜色を浮かべて石段を上がり観音堂内に入ると果たして案内者がいた。助かった。
大きな厨子の扉が開かれ、中に2体の等身大の観音像が立っている。↓向かって右に聖観音立像・重文。左手と両足先を欠いている。

↓厨子の中、向かって左に千手観音立像・重文。
胸に合わせた両手の手首を肇めすべての臂の手首を欠損している。同様にすべての 臂の 手首・腕先を欠いた広隆寺宝物館の巨大な千手観音像にはトルソーとしての芸術作品性が溢れているが、ここの2体の欠損仏像にはただ痛ましさがある。
この後、さらに湖岸に近く西野薬師堂にまで脚を伸ばした。ここもやっぱり無住で連絡先に電話して案内者に薬師堂と観音堂の鍵を開けて貰わねばならない。今度こそ携帯なしではさし当たり連絡の手段を発たれている。しかも午後3時半で4時の閉館時刻までに時間がない。遂に今日の観音巡りは西野薬師堂の所在地を確認するだけで幕引きとなった。
因みに「高月町立歴史民俗資料館」の資料によると、西野薬師堂におわす十一面観音立像は以下の写真の方らしい。



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