2011年6月24日金曜日

6/24(金) 単細胞生物と高等生物の間

高等生物と単細胞生物は全く別モノの様に見える。が、その間には一つの単純な原理があるだけ。
単細胞生物も高等生物も、生命の基盤が細胞にあることは全く同じ。高等生物とは多細胞生物のこと。ところで細胞の始まりは、酸素と栄養に恵まれた海の中で海水の微量を膜で囲って独自の環境を作り出したことにある。細胞膜が形成されたとき、生命誕生の第一歩が踏み出された。その前に、光エネルギーが海面近くでアミノ酸(単純な蛋白質)を多種類合成し、漂うアミノ酸の密度が増したとき、アミノ酸が種々に結合して様々な形態の大蛋白質が形成されるという前史があった。大蛋白質の中に、囲って閉じる形態のものが発生した。それが細胞膜。細胞膜内の環境が一定の平衡状態に保たれるようになったとき、それを生命誕生という。誕生した生命を細胞という。細胞が分裂能を身に着けたとき、細胞は単なる個体から種族になった。細胞は当初分裂する毎に分かれた。分裂しそしてそれぞれが自立した個体になった。が、そのうち分裂しても別れずに集合化していく細胞分裂が生じた。分裂しそしてくっ付いたまま膨れていく。しかし無限大には膨れない。内奥に取り残された細胞は酸素と栄養に恵まれず死滅する。内部の細胞も生きていける構造として内腔が形成された。内腔だけでは酸素・栄養に恵まれない細胞を生かすために血管・血液細胞が生じた。内外の情報を伝えるために神経細胞が生じた。骨組みを作るために骨髄細胞が生じた。そして無用の細胞には酸素・栄養が供給されず死が与えられた。こうして細胞が組織化され、高等生物化した。単細胞生物から高等生物へと進化するためにはただ一つの原理があった。単細胞が分裂しても分離しない性質の単細胞・細胞膜の出現。人間は超多細胞の生物であるが、ただそれだけのものと言えばその通り。単細胞生物と高等生物の間は一瀉千里。

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