2011年3月31日木曜日

3/26(土)、滋賀県・湖南三山「常楽寺」

湖南三山3番目の探訪は常楽寺。この寺は東寺・長壽寺に対し、西寺と呼ばれる。
この入山口は戴けない。見世物小屋の木戸みたいで何とかならないか。
国宝・本堂

本堂本尊・釈迦如来坐像(重要文化財)、平安時代(案内パンフより引用)
風神雷神・二十八部衆(重要文化財)(案内パンフより引用)
国宝・三重塔

3/26(土)、滋賀県・湖南三山「長壽寺」

湖南三山2番目の探訪は長壽寺。地元では常楽寺と対で向こうが西寺、こちらが東寺と呼ばれているそう。山門脇の拝観受付がこの時節常時無人らしくて拝観料なし。その分、本堂に施錠があり仏像参拝もなし。境内風景。手前鐘楼、奥に本堂。
弁天堂、重要文化財
国宝・本堂
裏側から見た本堂。桧皮葺屋根から蒸気が発っている。
隣接して白山神社がある。
白山神社拝殿、重要文化財
白山神社本殿
神社と寺院が併存しているのは神仏習合時代の名残だろう。湖南三山はいずれも天台宗寺院。天台宗は密教に強く傾斜したので神仏習合色が強かった。最初の善水寺探訪の折、吾輩は若い住職に尋ねた、「湖南三山も信長の例の仕打ちを受けたんですか」。「焼き打ち」という言葉はちょっと憚られた。「ええ、焼き打ちにあいました。しかし本堂・三重塔は焼かれませんでした。これから見ると信長は寺を潰すのが目的でなく僧坊を焼こうとしたんですね。長壽寺の三重塔は、安土城に移されて城内総見寺の三重塔になって残っています」。吾輩は安土城内で確かに三重塔を見た。あれが元はここ長壽寺の三重塔であったか。

3/26(土)、滋賀県・湖南三山「善水寺」

善水寺の在り処は山中深い。名神・栗東ICの南。
境内風景。仁王門は山下にあったが今はない。阿吽形二体の仁王像(重要文化財)が本堂外陣に保存され立っている。中央・本堂(国宝)、右・元三大師堂、左・鐘楼。
元三(がんさん)大師堂。この堂があるので天台宗の寺であることが分る。元三大師は僧・良源の尊称、諡号は慈恵(じえ)大師。延暦寺中興の祖。比叡山では開祖・伝教大師最澄よりも尊崇されているそう。比叡山横川(よかわ)にその名を冠した講堂や御廟(みみょう)がある。
これは護摩壇だろう。密教(天台密教)寺院であることが分る。

国宝・本堂。

本堂本尊・薬師如来坐像(絵葉書より引用)、重要文化財・藤原時代
明治39年に本尊の体内から発見された稲籾
明治40年、稲籾を蒔いたら発芽し成育した稲
帝釈天立像(絵葉書より引用)、右脇侍(寺では日光菩薩と伝承)・重要文化財、藤原時代仏
梵天立像(絵葉書より引用)、左脇侍(寺では月光菩薩と伝承)。重要文化財・藤原時代仏
不動明王像(絵葉書より引用)、重要文化財・藤原時代。他にも多数の重要文化財仏(四天王像等)が並んでいる。
桧皮葺(ひわだぶき)の本堂の屋根から蒸気が立ち昇って得も言えぬ風情があった。

2011年3月30日水曜日

3/27(日)、奈良公園「興福寺」

興福寺・国宝館。この裏が旧食堂(じきどう)。旧食堂の礎石を残してそこまで国宝館が広がっている。国宝館では素晴らしい仏たちに出逢った。その中でも阿修羅像と金剛力士像を今回は取り上げておく。いずれも絵葉書を引用。



金剛力士像・阿吽形二体。この気迫とダイナミズムを見よ。ルネッサンス期のヨーロッパ芸術の上をゆく。

国宝・五重塔
国宝・東金堂
東金堂の中も素晴らしい国宝仏たちで満ち満ちていた。本尊は薬師如来坐像と日光・月光菩薩立像(絵葉書より)、いずれも重要文化財。
中金堂の再建工事中

南円堂
南円堂の本尊・不空けん索観音像(絵葉書より)、国宝。
北円堂。この堂内の仏たちも凄い、国宝仏のオンパレード。が入堂できない。
三重塔
猿沢池から見た南円堂
猿沢池から見た五重塔

3/5(土)、京都「相国寺」

相国寺総門に至る道。赤レンガ建物は同志社大学、遠くの門は京都御苑今出川門。
相国寺は京都五山第二番。別格トップが南禅寺、一番・天龍寺、二番・相国寺、三番・建仁寺、四番・東福寺、五番・万寿寺、番外別格・大徳寺。
総門
勅使門。総門の横にある
三門址
仏殿址
法堂(はっとう)。臨済宗の寺の伽藍構成は、三門、仏殿、法堂が一直線に並ぶ。
鐘楼
宝塔(経蔵だろう)
塔頭寺院・瑞春院「雁の寺」。水上勉の出世作「雁の寺」の舞台となった寺院
八幡宮が境内中心にある。
浴堂
有力塔頭寺院・大光明寺。普賢菩薩霊場
方丈なのだが、工事中
「承天閣美術館」入口
美術館への通路。紅梅が花を開いている。背後は庫裏。
この美術館には長谷川等伯の二双六曲の水墨山水画屏風、伊藤若冲の芭蕉図と葡萄図の二つの床の間貼り付け水墨画が展示されている。
以下「承天閣美術館案内パンフ」より引用

2011年3月29日火曜日

3/27(日)、京都府木津川市加茂町「浄瑠璃寺」

浄瑠璃寺は奈良県に所在すると思い込んでいたが、京都府・南山城にある寺院だった。南山城に入って見ると、古刹名刹が沢山所在する。山門
三重塔・国宝
三重塔側が此岸
三重塔本尊・薬師如来坐像、重要文化財(絵葉書より引用)

本堂・国宝。本堂側が彼岸
柱と柱の間隔が一間、中央の柱間だけが幅広い。柱間は障子戸。本堂の内に入ると、九体仏がこの柱間の障子戸毎に一体ずつ配されているのが分る。障子戸越しの淡い日光に九体仏が幻想的に浮かび上がっているのを見ることになる。思わず合掌する。この本堂は、九体仏に並んで坐って戴くための構造になっている(人が中に入って拝むための施設ではない)。中央の一際大きい阿弥陀如来坐像だけが脇侍に地蔵菩薩立像と厨子入りの吉祥天像を控えさせている。今日は厨子が開帳されていて吉祥天像を拝顔できた。

本堂中央本尊・阿弥陀如来坐像、国宝(絵葉書より引用)
阿弥陀如来九体仏・国宝(解説書「浄瑠璃寺」より引用)
九体仏(絵葉書より引用)
吉祥天立像・重要文化財(解説書「浄瑠璃寺」より引用)
子安地蔵菩薩立像・重要文化財(解説書「浄瑠璃寺」より引用)
多聞天・国宝(解説書「浄瑠璃寺」より引用)広目天像・国宝(解説書「浄瑠璃寺」より引用)前・持国天像、後・増長天像、国宝(解説書「浄瑠璃寺」より引用)

不動明王三尊像・重要文化財(解説書「浄瑠璃寺」より引用)。元護摩堂本尊コンガラ童子
セイタカ童子
この童子二体の造形の絶妙さに脱帽。じっとその目を見詰めて暫しその場を動けなかった。